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「自律神経失調症」を放置するとどうなる?
「なんだか毎日しんどい」
「病院に行っても原因がわからない」。
そんな悩みを抱える方の中に、近年増えているのが「自律神経失調症」です。
おはようございます。
とみ鍼灸治療院の松葉です。
今日は自律神経失調症を放置するとどうなるかについて書いていきます。
自律神経失調症は、身体のさまざまな機能を自動で調整している「交感神経」と「副交感神経」のバランスが崩れることで、頭痛・めまい・動悸・不眠・胃腸の不調など、さまざまな症状を引き起こす状態です。
しかし、病院で検査を受けても異常が見つかりにくく、「気のせい」と片付けられてしまうことも少なくありません。
ですが、私は常日頃から患者さんに対して、こうした状態を決して軽視してはいけないと警鐘を鳴らしています。
放置すれば症状が慢性化し、別の病気を引き起こす可能性があるからです。
たとえば、自律神経失調症のつらさが長引くと、「このまま治らないのではないか」という不安や絶望感が積み重なり、うつ病に移行するケースが多く見られます。
特に、不眠や意欲の低下、食欲不振などが続く場合は、すでに心の病が始まっている可能性もあります。
また、休んでも疲れが取れず、半年以上にわたって強い倦怠感が続く「慢性疲労症候群」も、自律神経の乱れが関与していると考えられています。
重症化すると、仕事や家事ができなくなり、寝たきりに近い状態になることもあります。
さらに、痛みの感じ方が過敏になることで、全身に原因不明の慢性痛が現れる「線維筋痛症」を発症することもあります。
この病気では、痛みだけでなく、不眠や思考力の低下(いわゆる「ブレインフォグ」)といった症状も重なり、日常生活に大きな支障が出るようになります。
そのほかにも、自律神経の不調が引き金となって、過敏性腸症候群(便秘や下痢を繰り返す)、機能性ディスペプシア(胃もたれや胃の不快感)、高血圧や不
整脈、更年期障害の悪化、パニック障害や不安障害など、心と身体の両面に影響するさまざまな病気へと派生するリスクがあります。
自律神経失調症は、症状が見えにくく、つい「そのうち良くなるだろう」と後回しにされがちです。
しかし、心や身体が発する小さなSOSに気づき、早めに治療を始めることが、症状の悪化や二次障害を防ぐために非常に重要です。
場合によっては、精神科や心療内科だけでなく、漢方や鍼灸といった東洋医学の力を借りることも有効です。
実際に当治療院でも本人は自覚してなくても自律神経失調症である方が多く見受けられます。
「なんとなく不調」をそのままにしておくと、将来的にもっと大きな苦しみにつながることがあります。
目に見えない不調の裏にある病気を、どうか軽視しないでください。



